大きな災害や失敗を通して――いまを生きる、これからを生きる〈21〉
何か一つ大きな災害でもあったときに、その瞬間は“ああ困ったなあ”となりますわ。けれども、あくる日になると変わってくるわけです。“慌てるな、
恩を知る――いまを生きる、これからを生きる〈20〉
心の豊かさというものにはいろいろあるだろうけれど、恩を知るということは、その最たる一つじゃないかと思う。恩を知ると心が豊かになって、人間といわず天地万物いっさいのものの恵みが
いかに金があっても――いまを生きる、これからを生きる〈19〉
いかに金(かね)がありましても、その金を金としてほんとうに世の中のため、自分のため、また周囲のために生かす心の高まりとでも申しますか、人間としての高まりというものがなくしては
剣術と度胸――いまを生きる、これからを生きる〈18〉
剣術を習ったら、必ず勝つと思うたら間違いや。度胸のないやつは、ほんとうの剣を持ってやったらもうぼろぼろにされてしまう。度胸の据わった人間と勝負すれば負けてしまうわけや。そやか
よいことは負けないでやろう――いまを生きる、これからを生きる〈17〉
“よいことは負けないでやろう”という精神は、何としても残していかねばならないと思います。 私の若いころには、掃除一つをとっても自分の家の前だけでな
天命と孔子の強さ――いまを生きる、これからを生きる〈16〉
天命とか運命といったものがあるかないかというのは、まことにむずかしい問題である。科学的に証明できるものではないから、そんなものはないという見方もできるし、そう考える人もいるだ
よき生産とよき消費の営み――いまを生きる、これからを生きる〈15〉
われわれ人間の生産なり消費というものは、単なる生産と消費のくり返しではない。生活の各面において、きのうよりきょう、きょうよりあすへと、絶えずよりよき生産と消費を望み、逐次これ
譲り合いと辛抱と――いまを生きる、これからを生きる〈14〉
むかしからの言いつたえでは、日本には、やおよろずの神と言って、神さまが八百万もおられたということだが、八百万もおられたら、神さま同士でも、ものごとをまとめる時には、やはり譲り
親孝行したいときには親はなし――いまを生きる、これからを生きる〈13〉
ぼくが今日あるのは、決して自分の力や才覚のためではない、父の願いや思いというものが、ぼくの身体に伝わってきていたためではないか、という気がするのです。「親孝行したいときには親
福は近くにある――いまを生きる、これからを生きる〈12〉
よさは近くにあるんですな。福は近くにあるんです。それを遠くにあるように見ている。他人の花は赤い、というような感じがするんですな。 『松下幸之助発言集15』(1976)
本当の意味の素直さ――いまを生きる、これからを生きる〈11〉
人から言われたことをただ忠実に、従順に守るということだけでは、本当の意味の素直さにはならないと思うのであります。これはいわば消極的な素直さであると思うのであります。本当の意味