経営

渇しても盗泉の水を飲まず――真の商売、真の経営とは〈12〉

 会社というものは、何といたしましても自力経営をやらないといかん、他力本位ではいけない、自力でやらないといかん、それが立派な自主独立の姿であると、こう私は思っているんです。あっ

仕事

大丈夫の精神――仕事において大切なこと〈12〉

 われわれが社会に立ってやっていくときに、大事から身を引くということは許されないと思うんです。社会人として、また共同の生活者として、一人前として世に立っている以上は、大事に臨ん

人間観

文化が進むほど大きな災害が――人間とはなにか〈12〉

 釈迦、キリストこのかたといいますか、まあ歴史というものが記録に残ってからこのかた、人間観というものが少しも変わっていないのです。封建思想が民主主義になったとか、あるいは共産主

人生

福は近くにある――いまを生きる、これからを生きる〈12〉

よさは近くにあるんですな。福は近くにあるんです。それを遠くにあるように見ている。他人の花は赤い、というような感じがするんですな。 『松下幸之助発言集15』(1976)

国家

国民総和の精神を――これからの日本人へ〈12〉

 やはり、国民総和の精神を盛り上げないといかんですね。つまり今、不信感に満ち満ちているでしょう。総和というものがない。だから衆知がバラバラです。ですから、衆知を集めていかねばい

経営

窮通の道――真の商売、真の経営とは〈11〉

 私は悲観論者でも何でもありません。むしろ私は経済に対しましては、ほんとうは楽観論者なのです。非常に困難な場合に直面いたしましても、なるほど困難であるが“窮通の道&

仕事

出処進退――仕事において大切なこと〈11〉

 昔は、“出処進退”というものが非常に大切なものだと教えておったようであります。何が大切であるかというと“出処進退”がいちばん大

人間観

生と死との流転によって生成発展する――人間とはなにか〈11〉

 生まれてすぐ死んだり、不慮の災害で死んだりすることは、個人的な人情からいえばまことに忍びないことだと思います。しかし、ここで申しあげております死というのは、個々のものについて

人生

本当の意味の素直さ――いまを生きる、これからを生きる〈11〉

 人から言われたことをただ忠実に、従順に守るということだけでは、本当の意味の素直さにはならないと思うのであります。これはいわば消極的な素直さであると思うのであります。本当の意味

国家

徳の政治――これからの日本人へ〈11〉

 天皇家の祖先というものは、大昔には小集落の長であったと思うのです。それが長い時代をへて、代を重ね、中集落の長から、大集落の長へとなり、最後に日本を統一し、一つの国家としての基

経営

秘めた素質を引き出すには――真の商売、真の経営とは〈10〉

 松下村塾には、高杉晋作などのような、名門、上士の子弟もいるが、同時に伊藤博文とか山県有朋のような足軽の子もいる。封建時代にあっては、ふつうであればまず重く用いられることのない

仕事

力をつくす――仕事において大切なこと〈10〉

 きょう一日、本当によく働いた、よくつとめた、そう思うときには、疲れていながらも食事もおいしくいただけるし、気分もやわらぐ。ホッとしたような、思いかえしても何となく満足したよう