各地方が独立国家であれば――これからの日本人へ〈8〉
考えてみるに、北海道に限らず、東北地方にしても、あるいは四国や九州にしても、それらの地域がそれぞれ独立国家であるならば、その国家経営というものには、現在とはまた違ったかたちに
商売の何たるかを解するには――真の商売、真の経営とは〈7〉
日本中には商売をしている人はたくさんいますが、大部分は小売屋さんという立場の人で、大会社というのはごくわずかです。だから、日本人全体の姿を知ろうと思ったら、こういう立場の方が
仕事に命をかける――仕事において大切なこと〈7〉
命は原則として大切にしなくてはなりません。けれども、その上に立って、仕事に命をかける、いつ何どきでもおれは死んでもいいぞというような心意気に立つ。そうしてこそ、人を動かし、事
母の愛――人間とはなにか〈7〉
たとえば母親は慈愛の心をもっておりますが、場合によっては子を叩きます。叩くということは慈愛の心に反する。母にその心がないかといえば、決してそうではなく、母の愛はやはり一貫した
嫉妬心は狐色に程よく妬くべし――いまを生きる、これからを生きる〈7〉
嫉妬心は宇宙の法則として与えられている限り、これを取り除くことはできません。あたかも、万有引力をなくすることができないのと同じであります。ところがこれが宇宙の法則であることに
外国へ行く資格――これからの日本人へ〈7〉
「私どもの国日本はダメです。いいものは何一つありません。私ども日本人もまことに頼りない国民です。信用したらいけません」というようなことが、不用意にも口をついて出るというような
人皆党あり――真の商売、真の経営とは〈6〉
有名な聖徳太子の十七条憲法の一節に“人皆党(たむら)あり”ということばがある。つまり、人が集まれば、そこにおのずからグループとか党派が生まれてくる、そ
習うより慣れよ――仕事において大切なこと〈6〉
世に“習うより慣れよ”という言葉がありますが、こういう場合にはこういうように商売する、ああいう場合にはああいうように商売するというように、こと細かに教
美の反面には醜がある――人間とはなにか〈6〉
池の底というものは、やっぱり汚いものである。水がたたえられてこそ、樹々も映し月も映えるのだが、その肝心の水がなくなってしまったら、映すべき何物もなくて徒(いたずら)に醜い底を
知識の主人になる――いまを生きる、これからを生きる〈6〉
非常にむずかしいことだけれど、知識の奴隷になったらいかんわけです。知識の主人にならなくてはいけない。知識の主人になって、知識を縦横無尽に使いこなす。ところが、いまは知識が自分
台風は日本の宿命――これからの日本人へ〈6〉
何百年、何千年の昔からそうであったであろうように、これからも年々いくつかの台風が日本を襲うことはずっと続くにちがいない。それはいわば、日本人としての宿命のようなものであろう。
最初の手引きを――真の商売、真の経営とは〈5〉
どうしても手を引かなくてはならない。手を引いてそして導いていく。ある程度育ったら、今度は手を引かない。今度はぼくが先に行くから、きみついてこいよという状態である。そうすれば、